〈音STORY〉

律くんが目を覚ましたのは2日経った後だった。

体調等も良かったので個室に移る事になった。

「移る事になって良かったねぇ」

「だな」

「詩乃さん、これ何処に…」

「あ、それはそこに置いといて」

「はい」

詩乃さんと私が荷物を置いたりしていた。

律くんは黙ってこっちを見ていたけど気にならなかった。

「母娘みたい」

「「へっ」」

いきなりそんな事を言い出した。

「まぁ、私は音ちゃんの事娘だと思ってるし☆」

そう言って私を抱きしめた。

「し、詩乃さん…!」

「ふふっ…

いずれは、本当に母娘になるかもねぇ?」

「へっ」

律くんの言葉の意味を理解すると、顔が赤くなった気がした。

だって、意味は…

私達が結婚したら私と詩乃さんは義理の母娘になる訳だから…