「詩乃さん…」 「あ、音ちゃん。おはよう。どうしたの?」 パンの良い香りが鼻をくすぐる。 朝食を作ってくださってるのだ。 「今日、遅くなります」 「…分かった。理由は分からないけど、律と一緒にいなさい。何があってもいいように」 「はい」 暫くして、出来上がった温かい朝食を頂いて、律くんと一緒に学校へ向かった。 途中で蘭子と望月くんと合流して。