『あなたは、過去から逃げています』

「ーー…!」

過去から…

逃げている…?

『もう逃げるのはおよしなさい。逃げて得をする人間はいません。後悔するだけです』

後悔…?

『あなたも、お父様も。間違いなく、お父様はあなたを可愛がられていましたよ。突然変わってしまったのは理由があるからです。

それをお聞きにならなくて良いのですか』

理由…

可愛がられてた…

知らないっ…

私は知らないっ…

『逃げて後悔するのは、お父様以上に後悔するのは、あなた自身です!

あなたの願いはなんですか?』

「願い…?」

『あなたの願いです』

「私の願いは…私の願いはっ…ーー」