なんか温かい…

温かい手が…

これは…

「ママ…」

少し目を開くと、笑顔のママがいた。

でも、ずっと見ているとママではなく、詩乃さんだった。

「起こしちゃった?」

「いえ…」

「お粥作ったんだけど、食べれる?」

卵粥の良い香りが鼻をくすぐる。

「はい…」

「じゃあ起きよっか」

体を起こすのを手伝ってくれた。

「はい、あ〜ん」

スプーンを差し出す。

ちょっと恥ずかしいけど、今日くらい、甘えていいよね。