「おじ様…おじい様と父さんと一緒に会社で働いていたんだけど、女性社員にセクハラしたりしてクビにしたんだ」

「えっ…」

「元々仕事も出来てなかったし、それも原因の1つで…詩がまだ小さい時、遊びに来てたんだけど…その時、母さんに手を出そうとして…」

だから詩乃さん…

「詩に良くしてたけど、本当は…だから、おじい様達はうちに来るとすぐ追い出してたんだ…」

最初、おじい様が声を上げて怒鳴っていたのはそういう事か…

「お兄ちゃん、おじ様は？」

「あぁ…さっき帰った」

詩ちゃんは知らないみたいだね…

「え〜？遊んでもらおうと思ったのに。また来てくれた時遊んでもらおっと」

「ダメだ。今度来たとしても、遊んでもらうな。分かったな」

律くんが真面目な顔をして、詩ちゃんにそう言った。

「っ、わ、分かった…」