「ごめん…ごめんっ…ごめん音っ…怖い思いさせてごめんっ…ごめんっ…」

小さな声で、ずっと謝り続けた。

前髪で見えないけど、律くんは泣いているに違いない。

私は律くんに抱きついた。

「助けてくれてありがとうっ…」

「音っ…」

その後、事情を知ったおじい様を始め、大空家はおじ様を追い出した。

もう一切関わらない事を言い放って。

何度も何度も、おじい様達にも謝られた。

逆に申し訳ないくらい…

「本当にすまん音ちゃんっ…バカ息子がっ…本当にすまんっ…」

「おじい様っ…本当に大丈夫ですからっ…結果的に何もされていません…ですから、おじい様達は気にしないでください…」

元はと言えば私が悪い。

やな事された時点で言えば良かったのに言わなかった。

だからこんな事になった。

ただそれだけだよ。