『おめでとうございます』

「「ありがとうございます」」

会場が拍手で包まれた。

「音泣き過ぎ」

律くんは呆れ笑いしてたけど、微かに目が潤っていた。

「涙止まらないっ…」

優しく微笑むと、ぎゅっと抱きしめてくれた。

こうして、コンクールは終わった。