その日の夜、敦さんもおじい様も、ほっとしたみたいだ。

「また律と音ちゃんが弾くピアノ聴けるのか。楽しみだ」

「今度は儂も行こうかの」

「来てよおじい様!お兄ちゃんと音のピアノ、凄いから!」

詩ちゃんがこんな事言ってくれるなんて…

「じゃあ絶対行こう」

「おじい様お仕事…」

「仕事より孫優先じゃ」

優しい家族。

笑顔が絶えない。

なんかもう、良くしてもらって…

申し訳ないくらい良くしてもらってる…

何時か、恩返し出来たら良いな。