「まぁいいや。早くしないと取られるぞー」

「分かってるって」

音は、学校一の美少女と言われているからな。

確かに可愛いけど、変な目で音を見られるのは嫌だな。

「あの子、我慢してるよな」

「…ああ」

そういえば最近全く泣いてないな…

「はーあ…もう少し頼って欲しいなー」

「音の気持ちなんだよ」

「大空に言われなくても分かってるよーだ。へへっ」

「フッ…」

その時、微かに音がした。

ドアを見ると、今にも泣きそうな顔の音が立っていた。