「ぅ…」

「ママ!?」

「音…?」

すごく小さい声だった。

「大丈夫?」

「ええ…律くんも居てくれたんだ…」

「はい」

ママは私の頬に手を添え、涙を拭ってくれた。

でも、その手はすごく冷たかった。

「ママっ…」

知らなかったよっ…

気づかなかったっ…

ママの娘失格だっ…

「音…泣かないで…大丈夫だから」

「うんっ…」