「音!」

「律くっ」

律くんに抱きつくと、驚いていたけどぎゅっとしてくれた。

走って来たらしく、息切れしていたけど、暫くすると息が整っていた。

「病気の事、聞いたんだ」

「…っ、律くんは知ってたの…?」

律くんは微かに頷いた。

「琴音さんから聞いた。音には黙っていて欲しいとも言われた」

ママっ…

「音、琴音さんを入院させよう」

「うんっ」

少しでも良くなるのなら、その方が良い。