ピアノ…

「ママ、ピアノの練習付き合って…」

「…?いいわよ」

ママは隣に座り、楽譜を開いた。

「…これ…」

「え?」

「音、これ、あいつの得意曲」

「…っ!!!」

色々メモを書いていた紙を床に落とした。

それと同時に、床に座り込んだ。

「なんでっ…なんで律くんはこの曲をっ…」

「律くんが?」

俯きながら頷く。

律くんは、あの人のファンだったから、得意曲は知ってる筈だ。

何が目的で…