「……」

覚えてないか。

「俺も前までは、あなたのファンだったんですよ。あなたに、憧れていました」

「へぇ…」

「でも、もうファンでも憧れでもないです。ただの敵です」

音を傷つけた。

それだけでイラつく。

「いずれあなたは、音と競う事になるかもしれませんよ。音は、出来る子なので」

「音が出来る子?んなわけないだろ」

「もし、音と競う事になり、音が勝ったとしたら、もう一生、音には近づかないでください」

「あぁいいだろう。私と競うということは、プロになるという事だろう。無理に決まってる」

「あ、じゃあ…もし音が勝ったら、一生近づかないのと、1発、殴らせてください」

「…っ、いいだろう。楽しみに待ってるよ」

そういうと、川上健二は立ち去った。

俺は、拳を握った。

「絶対、音をプロにしてやる…!」