「ぅ…」

ゆっくり目を開けると、私の部屋にいた。

「音!?」

横に目をやると、今にも泣きそうなママの顔があった。

その奥に、律くんもいた。

「音!」

「ママ…ママっ!」

私が抱きつくと、ママは抱きしめてくれた。

「音っ…」

「よかった…」

「どこにも行かないでママっ!どこにも行かないでっ…1人にしないでっ…」

「…!うん、どこにも行かないよっ…ママはっ…音を1人にはしないっ…」

「うんっ…絶対だよっ…?」

ママは力強く、私を抱きしめた。

この時のママの気持ち、全く知らなかった。

苦しんでた、悩んでたのに私は…ーー






〈音STORY END〉