部屋に二人。じっと見つめる私に…

「何?」
「…えっと」
「…言ってくれないと、分からない」
彼はそう言った。

「キ、キス…して欲し

軽いキスをして
「お安いご用」
そう言った。


手を繋いで外を歩く。

外で見ても格好いい。
じっと見つめる私に

「ああ」

彼がそう言って、キス…

「いやいやいやいやいや、人が、ほら」
「違うの?見てくるからそうなのかなって」
「二人きり、二人きりの時はお願いします」
「ああ、そう取り決めておくといいね」

取り決めて…おくものなのか?

「ふっ」
「え?」
「馬鹿…」

バカ?

「いや、バカップルぽいなって…えっと…俺はいつでも……その気…だから」

「じゃあ、目が合えば…」

なんて、完璧なバカップル。

だけど、そうしたいのだから仕方がない。

微笑む彼に私も笑った。

「不思議だな、雅実が笑うと嬉しくなる」

実雅さんが、そう言った。

「雅実を見ると、触りたくなる」
「うん、私も」

「……帰る?」
なんて言うもんだから
赤くなりながらも……

「うん」と、答えた。