「ロードバイク私も欲しいなぁ…」



「ああ、いいかもしれないね、だけどそろそろ寒くなるし、雅実寒くても出かける?」



「いいえ」

よくお見通しだ。



「暖かくなる頃には…そろそろ…子供の事も考えないといけないしね、妊娠したら暫く乗れないかな」



「あ、じゃあ…子供と3人乗りとか!?」



【こんなんかぁ?】



そう言って0が壁面に“昭和のアニメ”だというタイムボカンシリーズの3人乗りの自転車を映し出した。



………



「まぁ、こんなのか…な?」



「子供は一人とは限らないからね、単独の方がいいんじゃないかな」

冷静な実雅さんがそう言って



【単独で最初に乗るのはこれ】

今度は幼児用の三輪車が映し出され

可愛い男の子が乗っていた。



「わぁ!可愛い!!子供欲しくなっちゃうね」

そう言うと、実雅さんが気まずそうに言った



「……俺」



「オレ?」



三輪車の可愛い男の子を指差した。



【えぇ、今はこんな、なりましたー】



「えー!他にはないの!?他には!!やだ、可愛い、実ちゃーん!!」



そこから暫く実雅さんは静かに傍観し



私と0ちゃんで盛り上がった。