手を繋いで街を歩く。



「こうやって見たら、人も多いのにね」

「本当だね。…未来はもっと…大丈夫?雅実。3人くらい…産めるのかな」



「あ、そうか。未来の為に」

「雅実が産むしかなくて、ごめん…」



「実雅さんは一人っ子?」

「そうなんだよね」

「私も…」



「色々…考えちゃうね」



【自然に任せてみるのも大事。産んだ後のサポートにはAI(俺ら)もおるしな】



「俺も…産む以外の事は…」



【関西弁教えたる】



「いや、お前は婚活AIだろ?」



……そうか。



成婚したら、お別れ…



【次は誰を担当するんかねぇ】





寂しいな…

だけど仕方がないのか。



ゼロちゃんとは8年以上…一緒にいた。



別れが刻一刻と迫っていた。



私と実雅さんの幸せと反して。