「1つ目。まだ、お若い。なのに、なぜ婚活を?自然恋愛でもいいと思います。2つ目。なぜ私と結婚したいのか。この段階で。」

「1つだけ、お答えします。」

2つ聞いたのに、彼はそう言った。

「あなたと、出会ったからです。」

限界だ。

「0、起きて。起きないと帰る。」

【なんやねーん、今ちょうど、レムからノンレム入ったとこで、ふっわぁと気持ち良くなったとこやったのに。】

「聞いてたわよね。補足。」

【いや、寝て…】

「補足。」

【兄ちゃーん、頼むわ。】

「僕に、ここで愛を語れと?」

愛?

好きだって事?

私を?

「語って頂けます?納得出来るように。誰でもいいって言われた私が。」

「誰でも良かった。あなたに出会って、あなたが良くなった。結婚は…いつでもいい。あなたと出来るなら。」

何…

何かがおかしい。

「納得できません。」

彼は、心底面倒臭そうにため息をつくと

きゅっと口角を上げ

「あなたも、その気でしょう?」

にっこりと笑って言った。

「いいえ。」

にっこりと笑って私も言った。

彼はその笑顔を崩さないまま

「僕からも質問いいですか?」

「ええ、どうぞ。」

「中田さんは、いつまでに成婚を目標とされていますか?」

「成婚というか、20代で1人は子供を産んでおきたいと思っています。」

「分かりました。」