今日の為に夕べは早く寝たというのに



朝寝坊。

つまり、良く寝た。



運命の日だってのに…



【呑気なもんですね】



「だってさぁ、ちょうどいい季節で…つい」



【顔が浮腫んでいます。つまり、寝すぎ】



「えぇー!嘘ー!」



【※イメージです。ゼロに目はありませんからね】



………このヤロー。



【今年の秋はバーガンディーのアイシャドウがいいでしょう】



「…こう?」言われた通り瞼に色を乗せた。



【まぁ、いつもよりは見れるでしょう。浮腫んだ目はよけい腫れぼったく見えなくもないですけど】



「え、何それ、ど、どうしよう、……よし、もう、これで!」



【ゼロに目はありませんけどね】



……このヤロー。



「よし、まぁいいや」



【実雅にも目がないようなものです】



「何よそれ」



【恋は盲目】



「ぶっ、じゃあ私も田中さんに対して」



【実雅はビジュアルに関してはperfectです】



「…そうね」



今日も格好いいんだろうな。



【準備は】



「OKよ」



【お泊まりの】



「……OKよ」



【心の】



「………OKよ」



【では、参りましょう】





空は広く感じる……見事な秋晴れ。



綺麗な青に筆を擦ったような白い雲が所々。

爽やかだなぁ。