「俺は…彼女とは、繋がないよ」

目を伏せたまま、小さな声でそう言う。

「じゃあ、どうして…彼女といる時に、私がいたらダメ…なの?」

「何?…3人で会いたいの?」

ますます分からないといった怪訝な顔でこちらを見る。

いや、私からすればその発想が、あり得ませんけど。

「そんな訳ないでしょ!?」

「じゃあ、あれで正解じゃないの?」

そ、そうか。3人で食事~ってなっても微妙だもんな。

正解か。

……絶対、違う。

「いや、違うでしょ」

「どうすれば良かったのかを言って」

「私が邪魔だったから、彼女と二人で場所を変えたんじゃないの?」

「…何で、そうなる」

【ごめん、雅実】

0に謝られることで、私がおかしいのかという思いを拭えた。

「たまたま雅実を見つけて、嬉しくなって近寄った」

……。

そうか。

「…待って、品川さんとは…どういう関係なの?」

「会社が同じ」

「だけ?」

「そうだけど。顔と名前しか知らない。その他の事が気になるなら、彼女に聞いてあげようか?」

……。

「いえ、大丈夫です」