山野くんは、振り向いてくれない。

私の家から、学校までは10分ちょいで行けるはず!!

私は全速力で道を走った。

私の焦げ茶色の髪が揺れる。

「あれは…校門だ!!…っはぁ…良かった…まだ…空いてる…っうわぁっ!?」

なんと、校門があいていた安心感からか、盛大に転んでしまった。

「いったぁ……!」

遅刻しそうになるし、転ぶし…今日ついてないな…と思って立ち上がろうとした時。上から声が聞こえた。