もっと俺を、好きになれ。


放課後になると指定された待ち合わせ場所には、斎藤くんがすでに来ていた。

学校から二駅先にあるショッピングモールの中のフードコート。

そこはあたしの地元の駅で、斎藤くんの地元ではないのに、どうやらあたしに合わせてくれたらしい。

立っているだけなのに、モテオーラが漂っていてすごくカッコいい。

「おーい、叶ちゃん!」

斎藤くんはあたしに気づくと大きく手を振ってくれた。

周りの女の子たちが頬を赤くしながらそんな彼を見つめている。

わかる、わかるよ、その気持ち。

カッコいいし、目立つもんね。

「ごめんね、お待たせ」

「いやいや、全然」

「わざわざきてもらっちゃってごめんね」

「いいよ、ちょうど寄り道して帰りたい気分だったから」

そんなふうに言ってくれる斎藤くんの優しさが好き。何事もないように笑ってくれて、気を遣わせないようにしてくれる。

そんな斎藤くんが……たまらなく好き。

お腹が空いたと言う斎藤くんに合わせて、あたしたちはドーナツ屋さんでドーナツと飲み物を買うと、空いていたテーブルに向かい合って座った。

斎藤くんがあたしの目の前に座っているなんて、なんだか未だに信じられなくてそわそわする。

デートってやつだよね、これは。