月曜日の夜、あたしは歩道橋の上でぼんやりと流れ行く車を見つめていた。

日曜日と学校祭の土曜日の振替で月曜日が休みだったので、この二日はずっと自分の部屋に引きこもって斎藤くんのことを考えていた。

土曜日はしばらく斎藤くんの部屋で過ごしたあと、二人きりの空間に耐えられなくて、すぐに家に帰った。とにかく一人になりたかったんだ。

花岡さんと斎藤くんが仲良くしてる姿を見た時は、ただの友達だって弁解してほしかった。

実際、それを聞いて安心できた。

だけど、真央ちゃんの場合はちがう。友達だって聞かされても、納得なんてできない。

それどころか、余計に気になってなにかあるのかなって勘ぐってしまう。

こんなにウジウジしてる自分は嫌なのに、頭の中にはネガティブなことばかり浮かんでいる。

ああ、やだやだ、こんな自分。

あたしはただ、斎藤くんの言葉を信じればいい。

あたしにできることはそれしかない。

斎藤くんがあたしのものになってくれるなら、手段なんて選ばない。

最初はそれでよかったはずなのに、どうしてかな、どんどん欲張りになってく自分がいる。

あたしが斎藤くんを想う気持ちと同じように、斎藤くんにも同じ気持ちでいてほしいと思ってしまう。