そうエリックが言うと、男性二人は舌打ちをして去って行った。

静音はエリックの温もりに安心し、「Thank you for your help.(助けてくれてありがとう)I was scared(怖かった)」と言い、泣き出す。静音の頭をエリックは優しく撫で、抱きしめる力を強めた。

しばらくして静音は落ち着き、エリックに「どうしてそんな格好をしているの?」と訊ねた。エリックは顔を赤くし、「……えっと……その……」と恥ずかしがる。

しかし、覚悟を決めたのかエリックは深呼吸をして静音を見つめた。

「Sizune.Devote the rest of my life to you (これからの人生を君に捧げるよ)」

そう言った後、エリックはその場に跪き、ポケットから小さな箱を取り出す。

「Will you marry me?(俺と結婚してくれる?)」

小さな箱の中には、シンプルなデザインの指輪。静音は目の前の出来事に思わず頰をつねってしまった。