果てしなく広がる、どこまでも澄んだ青の空。

私は、野原の上に寝転がると、空虚な気持ちでその空を見上げた。
 鼻には草の匂いがつんとくるし、風は綿毛なんかを運んできていて。今日は、一年で一番良い天気、と言ってもあながち間違えではないくらいだ。
 だが。
_はぁ。  
 私は思わず、心の中で溜め息をつく。
 このような不快な感情は、もう何年も私の体の中にあった。ずっと、爆発しないように、この感情に私は蓋をしていた。
 しかし、もう限界に近かった。いつ、その感情が表に出るか。
 それで、他人に迷惑を掛ける位なら、こうやって学校をサボっている方がよほどマシなのだ。
_そう。だけど…。
 私は一人、こうやって寝転がっていることにもの悲しさをおぼえ、目をぎゅうと瞑る。
 いつも通り過ぎる周りの風景に、私は嫌気がさした。
「いっそのこと、ここで永眠できちゃえば…楽なのに、なあ…」
 弱々しく呟いた独りごとは、むろん誰にも聞かれることはなく、空気に紛れて消える。
 そこで、私の意識は完全にブラックアウトした。