「うーん……」
出産までの診察回数も残り少なくなった頃、診察室で医師がエコー写真を見ながら唸り始めたのを見て、藍里は不安な気持ちになりながら首を傾げた。
「あの……何か問題が……?まさか赤ちゃんに何か……」
胸の前で両手を組み合わせ、恐る恐る問いかけると医師は顔を上げて苦笑した。
「ああ、ごめんなさい。赤ちゃんは大丈夫。順調にすくすく育っていて、もういつ生まれてもいいくらいよ」
「そうなんですか……良かった……」
ふぅ……。と安堵の息を吐くが、それなら何故唸っていたのかと疑問が残り、藍里は続けて口を開いた。
「あの……赤ちゃんに問題がなければ、私……ですか?」
「問題と言うほどではないんですよ。永瀬さんのように、小柄な方にはよくあることなんです」
それから医師は藍里がこれ以上不安にならないように簡潔に、けれど分かりやすい言葉を選びながら説明してくれた。
小柄な藍里に対し、赤ちゃんの頭が大きめなので難産になるかもしれないこと、もしかすると帝王切開も予想されること。
けれど普通分娩で安産になる人も多いので、その時にならないと分からないということだった。
「大丈夫です。無事に出産できるように私達も万全な体制をとらせていただきますので、一緒に頑張りましょう」
「はい、よろしくお願いします」
藍里が丁寧に頭を下げると医師は、任せてください。と深く頷いた。
それを見て藍里は一度お腹を撫でると小さく笑った。
出産までの診察回数も残り少なくなった頃、診察室で医師がエコー写真を見ながら唸り始めたのを見て、藍里は不安な気持ちになりながら首を傾げた。
「あの……何か問題が……?まさか赤ちゃんに何か……」
胸の前で両手を組み合わせ、恐る恐る問いかけると医師は顔を上げて苦笑した。
「ああ、ごめんなさい。赤ちゃんは大丈夫。順調にすくすく育っていて、もういつ生まれてもいいくらいよ」
「そうなんですか……良かった……」
ふぅ……。と安堵の息を吐くが、それなら何故唸っていたのかと疑問が残り、藍里は続けて口を開いた。
「あの……赤ちゃんに問題がなければ、私……ですか?」
「問題と言うほどではないんですよ。永瀬さんのように、小柄な方にはよくあることなんです」
それから医師は藍里がこれ以上不安にならないように簡潔に、けれど分かりやすい言葉を選びながら説明してくれた。
小柄な藍里に対し、赤ちゃんの頭が大きめなので難産になるかもしれないこと、もしかすると帝王切開も予想されること。
けれど普通分娩で安産になる人も多いので、その時にならないと分からないということだった。
「大丈夫です。無事に出産できるように私達も万全な体制をとらせていただきますので、一緒に頑張りましょう」
「はい、よろしくお願いします」
藍里が丁寧に頭を下げると医師は、任せてください。と深く頷いた。
それを見て藍里は一度お腹を撫でると小さく笑った。



