「本当、少し見ない間にかなり大きくなったんじゃないですか?今何ヵ月ですか?」
「は、八ヶ月です……」
「うわっ!あともう少しで生まれるじゃないですかっ!性別は?もう聞いてるんですか?」
「あ、いえ……それは……」
性別が分かると言われてから聞くかどうかをずっと考えていた藍里は、実はまだ決めかねて聞けずにいた。
もうこのまま聞かなくてもいいかなと思ってもいるのだけれど、上手く言葉に出来なくて俯いてしまう。
「うちも最初の子供の性別は聞かなかったな。まあ、お楽しみって感じでいいんじゃないか?」
「生まれるまでどっちか分からないって言うのも、わくわく感ありますよね」
ばくばくと惣菜を食べていく室山と入江。
そこから然り気無く藍里用に少量の食べ物を小皿に取り、渡してきた智大に小声でお礼を言うと、じっと睨むような視線を向けてきている汐見と目が合ってしまって慌てて反らした。
何故初対面の汐見にこんなに睨まれているのか分からず、焦りと不安と恐怖だけが募っていく。
そんな藍里に智大が声をかけるために顔を覗きこもうとした瞬間、汐見が口を開いた。
「は、八ヶ月です……」
「うわっ!あともう少しで生まれるじゃないですかっ!性別は?もう聞いてるんですか?」
「あ、いえ……それは……」
性別が分かると言われてから聞くかどうかをずっと考えていた藍里は、実はまだ決めかねて聞けずにいた。
もうこのまま聞かなくてもいいかなと思ってもいるのだけれど、上手く言葉に出来なくて俯いてしまう。
「うちも最初の子供の性別は聞かなかったな。まあ、お楽しみって感じでいいんじゃないか?」
「生まれるまでどっちか分からないって言うのも、わくわく感ありますよね」
ばくばくと惣菜を食べていく室山と入江。
そこから然り気無く藍里用に少量の食べ物を小皿に取り、渡してきた智大に小声でお礼を言うと、じっと睨むような視線を向けてきている汐見と目が合ってしまって慌てて反らした。
何故初対面の汐見にこんなに睨まれているのか分からず、焦りと不安と恐怖だけが募っていく。
そんな藍里に智大が声をかけるために顔を覗きこもうとした瞬間、汐見が口を開いた。



