「動いたのか?」
「うん、動いてる!……ポコポコッて……」
あまり大きな声を出したら動かなくなってしまいそうで、藍里は小声で話すとお腹をそっと撫でた。
「嬉しい……ちゃんと育ってるんだね」
今までよりもさらに愛しさが増し、藍里が目を細めていると智大の右手が右往左往しているのに気付いた。
きっと触りたいが声をかけづらいのだろうと判断して、藍里はそっと智大の手を掴むと一番動いていた辺りへと導いた。
「この辺りだよ。……まだ動いてくれるかな……?」
二人でじっと静かに待つが、ついさっきポコポコと動いていた振動はやってこない。
藍里は眉を下げて智大を見上げると、智大は苦笑してお腹を優しく撫でた。
「きっと眠くなって寝たんだろ」
「ごめんね……起こしておいて動いてるの触らせてあげれなくて……」
「気にするな。また動くだろうから、その時にまた触らせてもらう」
「うん……次は絶対ね」
小さく頷くと、お腹から離れた智大の手が背中に回り元の位置まで戻された。
抱きしめられ、トントンと一定の速度で背中を叩かれると藍里はすぐに目蓋を閉じて眠ってしまったのだった。
「うん、動いてる!……ポコポコッて……」
あまり大きな声を出したら動かなくなってしまいそうで、藍里は小声で話すとお腹をそっと撫でた。
「嬉しい……ちゃんと育ってるんだね」
今までよりもさらに愛しさが増し、藍里が目を細めていると智大の右手が右往左往しているのに気付いた。
きっと触りたいが声をかけづらいのだろうと判断して、藍里はそっと智大の手を掴むと一番動いていた辺りへと導いた。
「この辺りだよ。……まだ動いてくれるかな……?」
二人でじっと静かに待つが、ついさっきポコポコと動いていた振動はやってこない。
藍里は眉を下げて智大を見上げると、智大は苦笑してお腹を優しく撫でた。
「きっと眠くなって寝たんだろ」
「ごめんね……起こしておいて動いてるの触らせてあげれなくて……」
「気にするな。また動くだろうから、その時にまた触らせてもらう」
「うん……次は絶対ね」
小さく頷くと、お腹から離れた智大の手が背中に回り元の位置まで戻された。
抱きしめられ、トントンと一定の速度で背中を叩かれると藍里はすぐに目蓋を閉じて眠ってしまったのだった。



