すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~

前回同様、着せ替え人形のようにたくさんの服を着せられた藍里は家に帰るとソファにぐったりと座り、傍らに置いていた今日買った服が入ってる紙袋に視線を移した。

今回先輩が選んだ服は、露出がない清楚系といった感じだった。
これなら絶対に怒られることはないから大丈夫だと豪語され、またしてもその気になってしまった藍里はウキウキしながら選んでもらった服を購入したのだけれど……。

「我ながら流されやすい……」

少しでも智大に可愛いと思われたくて必死になっているのを嫌でも自覚してしまい、藍里は苦笑してしまった。

前までは分からなかったが、今なら学生時代に周りの子が好きな人のために頑張ってお洒落したり、たくさんの雑誌を読んでファッションやメイクの研究したりしていた意味が分かる気がした。

「さて、そろそろご飯作ろうかな」

今日智大は夜勤でいない。
前までなら唯一気が休まる一人きりの食事だったのだが、とても寂しく感じるようになったのはいつからだっただろうと思いながら藍里はキッチンへと向かって一人分のご飯を用意し、明日のお出掛けに密かに心弾ませるのだった。