「俺は藍里さんとの出会いに運命を感じたんです!お義兄さん、どうか俺にチャンスを下さいっ!!」
「チャンスも何も、あいちゃんは既に結婚しているから吉嶺さんの入る隙はないってさっき言ったでしょう?」
圭介が迎えに来てくれた時に松浦が簡単に経緯を説明し、それを聞いた圭介が藍里が既婚者であることを伝えた。
けれど、それにめげず吉嶺は声高らかに、『既婚者でも大丈夫です。絶対振り向かせてみせます!』と謎の宣言して、松浦に力の限り叩かれていた。
「大丈夫です。俺、気にしませんから」
「あなたが気にするかどうかじゃなくて……。弟があいちゃんを溺愛してるので絶対別れる事はないですから、早々に諦めてください」
「諦められません……!こんなに小柄で愛らしくて、全身全霊をかけて守ってあげたくなるような方には、二度と会えないと思います。絶対に幸せにしますから……!」
真っ直ぐで真剣な眼差しを向けながら言ってくる吉嶺に、藍里は一気に背筋が凍った気がした。
前に入江と室山が家に来た時に話していた愛の言葉と言うものが今正しく自分に向けられているのだけれど、ここまで熱烈でストレートな言葉を伝えられたことのない藍里は、嬉しいと言う気持ちよりも、ただ怖いとしか思えなかった。
「チャンスも何も、あいちゃんは既に結婚しているから吉嶺さんの入る隙はないってさっき言ったでしょう?」
圭介が迎えに来てくれた時に松浦が簡単に経緯を説明し、それを聞いた圭介が藍里が既婚者であることを伝えた。
けれど、それにめげず吉嶺は声高らかに、『既婚者でも大丈夫です。絶対振り向かせてみせます!』と謎の宣言して、松浦に力の限り叩かれていた。
「大丈夫です。俺、気にしませんから」
「あなたが気にするかどうかじゃなくて……。弟があいちゃんを溺愛してるので絶対別れる事はないですから、早々に諦めてください」
「諦められません……!こんなに小柄で愛らしくて、全身全霊をかけて守ってあげたくなるような方には、二度と会えないと思います。絶対に幸せにしますから……!」
真っ直ぐで真剣な眼差しを向けながら言ってくる吉嶺に、藍里は一気に背筋が凍った気がした。
前に入江と室山が家に来た時に話していた愛の言葉と言うものが今正しく自分に向けられているのだけれど、ここまで熱烈でストレートな言葉を伝えられたことのない藍里は、嬉しいと言う気持ちよりも、ただ怖いとしか思えなかった。



