「朝飯なら冷蔵庫に入ってた物を食べたし、昼は何か買って食べる。
夜は遅くなるだろうけど、帰ってきてから食べるから用意は頼む」
“ご飯”という単語だけで思い当たる事柄全てに簡潔に答えた智大は、答えとして合っているのかを見定めようとしているかのようにじっと藍里を見ていた。
一瞬ぽかんとしてしまった藍里は未だにじっと見てくる智大に気付いて慌てて頷いた。
「わ、わかった……あの、それと……起きれなくて……」
「問題ない。行ってくる」
そう言うと智大は時間がないのか足早にリビングを出て行った。
ふうっと息を吐いていつの間にか強く握っていたらしい自分の手を開くと、びっしょりと汗をかいていた。
「……お説教もなくこんなに会話したの、久しぶりかも……」
藍里が上手く話せなかったせいで会話という会話にはなっていなかったけど、普通に話したのは本当に久しぶりだった。
「そう言えば、冷蔵庫って何が入ってたっけ……?」
ふと智大が食べたと言う冷蔵庫の物が気になって見に行ってみると、昨晩藍里が残したご飯が無くなっていてお皿もしっかり洗われて綺麗に片付けられていた。
夜は遅くなるだろうけど、帰ってきてから食べるから用意は頼む」
“ご飯”という単語だけで思い当たる事柄全てに簡潔に答えた智大は、答えとして合っているのかを見定めようとしているかのようにじっと藍里を見ていた。
一瞬ぽかんとしてしまった藍里は未だにじっと見てくる智大に気付いて慌てて頷いた。
「わ、わかった……あの、それと……起きれなくて……」
「問題ない。行ってくる」
そう言うと智大は時間がないのか足早にリビングを出て行った。
ふうっと息を吐いていつの間にか強く握っていたらしい自分の手を開くと、びっしょりと汗をかいていた。
「……お説教もなくこんなに会話したの、久しぶりかも……」
藍里が上手く話せなかったせいで会話という会話にはなっていなかったけど、普通に話したのは本当に久しぶりだった。
「そう言えば、冷蔵庫って何が入ってたっけ……?」
ふと智大が食べたと言う冷蔵庫の物が気になって見に行ってみると、昨晩藍里が残したご飯が無くなっていてお皿もしっかり洗われて綺麗に片付けられていた。



