「ま、何かあったらすぐに言いなさいよ?これでも本気で永瀬のこと心配してるんだからね」
「ありがとうございます……。あの、一つだけお願いなんですけど……出来れば今まで通り小蔦って呼んでもらえませんか?」
新しい名字に慣れなくて……。と苦笑すると先輩は、私も呼び慣れなかったのよ。と笑って快諾してくれた。
よかった……。と気付かれないように小さく息をつくと藍里はサンドイッチをまた少しずつ食べ始めた。
藍里は結婚して一年経った今でも永瀬と呼ばれるのが苦手だった。
永瀬と呼ばれると、どうしても智大を思い出してしまい息が詰まってしまうので、職場でくらいは恐怖を感じることなく過ごしたかった。
「そう言えば午後からの予約、メインクーンのモモちゃんじゃない?
私も担当したことあるんだけど、シャンプー苦手で暴れるから気を付けなよ?」
「はい、わかりました」
藍里の勤めているトリミングサロンは動物病院が併設されていて、他ではあまりない猫のトリミングもやっているサロンだが、濡れるのが苦手な猫は暴れてしまうことが多い。
心得ましたと言わんばかりに力強く頷くと先輩は、頑張れ。と笑った。
「ありがとうございます……。あの、一つだけお願いなんですけど……出来れば今まで通り小蔦って呼んでもらえませんか?」
新しい名字に慣れなくて……。と苦笑すると先輩は、私も呼び慣れなかったのよ。と笑って快諾してくれた。
よかった……。と気付かれないように小さく息をつくと藍里はサンドイッチをまた少しずつ食べ始めた。
藍里は結婚して一年経った今でも永瀬と呼ばれるのが苦手だった。
永瀬と呼ばれると、どうしても智大を思い出してしまい息が詰まってしまうので、職場でくらいは恐怖を感じることなく過ごしたかった。
「そう言えば午後からの予約、メインクーンのモモちゃんじゃない?
私も担当したことあるんだけど、シャンプー苦手で暴れるから気を付けなよ?」
「はい、わかりました」
藍里の勤めているトリミングサロンは動物病院が併設されていて、他ではあまりない猫のトリミングもやっているサロンだが、濡れるのが苦手な猫は暴れてしまうことが多い。
心得ましたと言わんばかりに力強く頷くと先輩は、頑張れ。と笑った。



