放課後、四人は揃って玖桐邸へ向かう。途中、突然黒いマントを纏った男達が四人を囲む。
「ちっ、碧、剣道強いよね!?ハンパないくらい」
藍が舌打ちをして、碧の家が武道場であることを思いだす。
「あ〜まね。吸血鬼相手に剣道したこたぁないけどね…ちなみに、結希も武道全般できるょぉ」
碧が飄々とした様子で答える。
「そっか。じゃあ二人にも手伝ってもらお」
そういうと、掌を牙で切り裂き血を流す。ドクドクと流れる血が指先を伝い地面に染み込む寸前、ひと振りの刀が現れた。そして、同じ様にもうひと振り、刀をだす。それを、碧と結希に渡す。
「巻き込まれついでに頼むね。普通に急所衝けば消えるから〜」
明るく、笑顔で言う。
「はいはい。つか、普通人間の前で襲わないでしょ」
碧が答えながら早速、一人倒してしまう。
「ヒュー。さっすが!!」
呑気に口笛を吹きながら、結希も倒し始める。
藍と莉桜も魔力を人間界に影響のない程度解放する。そして、それぞれの愛剣をだし切り裂く。
十分も経たないうちに全て倒してしまった。
「その刀二人が持ってて。巻き添えきわせちゃつた。ごめんね…」
藍がしゅんとする。莉桜も申し訳ないって表情をしている。
「わかった。大丈夫だって〜ねっ、早くいこ」
碧が明るく言う。
四人は再び玖桐邸に向かい歩を進めていった。
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