風呂にも入り、学校へ向かう。その頃には日も昇り太陽が輝いている。

「今日もいい天気だねぇ」

「おお。しっかし、明日は気が重いなあ」

藍は莉桜の一言でテンションがみるからに落ちていった。

「帰りたくないなぁ」

藍がボソッと呟く。

「諦めろ。相手が悪い。流石に王陛下にゃ逆らえないだろ?」

莉桜が苦笑する。

「おっはよ。どうしたの?そんな顔して」

後ろから突然抱きついてきた、碧。そして、その後ろを歩いてくる、結希。

「おはよ。今日も藍と莉桜は仲いいねぇ」

追い付いた結希がからかう。そして、毎朝恒例になっている、

「「はぁ!?よくない!!」」

この返事。


「それより、ほんとどぉしたの?」

碧が真剣な顔で聞いてくる。

「夜にね、伯母上がきて、父上からの命令もってきたの」

溜息を漏らす。そして莉桜が藍の言葉を引き継ぐ。

「俺らに帰界命令だとさ」

あえて、あかるく言う。

「ってかさ、何、魔界って言うの?その藍達ヴァンパイアの住む世界ってどんなとこなの?前から聞きたかったんだよぬぇ〜」

結希が不思議そうな顔をして、聞いてくる。そんな質問に藍と莉桜は困った顔をする。

「ん〜、何て言うか〜。あっ、家に城からの風景画あったよね!?」

藍は莉桜にいきなり詰め寄る。

「あっあ〜多分」

「じゃぁ、見せてあげるから放課後家おいでよ」

藍が提案する。碧と結希は『やった』と騒いでいる。莉桜は不安そうな顔をしていた。