「・・・じゃあそろそろ帰るわ~。またね」

暫くたわいもない話をすると、来た時同様にフラリと帰っていった。後ろ姿が見えなくなったのを確認すると、二人は縁側に戻った。

「飲みなおすか・・・?」

莉桜が溜息を吐きながら藍に聞く。

「うん。ちょっぴしだけね」

藍が微笑む。その笑顔に莉桜は、正直ドキッとした。顔をサッと逸らすと、

「しょうがねえなぁ。ちょっと待ってろ」

そう言い残して、キッチンへと足を向けたのであった。




―早朝―

「あ~飲んだ飲んだ。さて、風呂にでも入って、学校行くか」

「おぅ。あっ、風呂はじゃんけんで勝ったほうからな?」

空が白み始めた頃、漸く飲むのをやめたふたり・・・

「おっけ。さいしょはグー、じゃんけんポン」