それから暫くして、三人は城へ戻り、仕事に没頭していた。
「ラン様、陛下がお呼びです。至急、玉座へとおいで下さい」
藍は仕事をやめ、玉座に向かう。
辿りついた先には、血を吐く父がいた。
「父上っ!!」
急いで駆け寄ると、
「聞け!!」
差し出した手を振り払い、叫ぶ。
そして、静かな声で話始める。
「俺はもう永くはない。おまえがこの世界を護るんだ。わかったな?」
藍は涙が溢れて、声が上擦る。
「…っ…御…意…っ」
その後、藍は大声をあげて泣いた。
「あまり、ないてくれるな…藍、皆を頼むな」
頷くのが精一杯だった。
暫くして、藍はその場を後にした。
……三日後、ハク・リスタイト・レイン崩御の報せが伝えられた。
.


