「……柊…好きなコでもできたかな?」
一人呟くと、再び仕事にのめり込む。途中、茶器を下げにきた侍女に莉桜宛のメモ渡すよう指示し、仕事に没頭…
ふと、気が付くと既に時刻は21時55分。慌てて、仕事を放棄して、柊の部屋へ向かった。
柊の部屋の扉を叩こうとすると反対の廊下から莉桜がやってくる。
「グッドタイミング!!」
「だな」
二人揃って、扉を叩き、返事を聞く事なく入って行くと、ソファーで眠っていた。
「疲れてんのか…」
「相変わらず可愛い顔して寝てるねぇ」
つんつんと、柊の頬っぺたを突く。
「ん゛…」
唸った後目を覚ます柊。
「あ、姉上とリオ兄だ…」
そう言ったあと、
「あ〜!!寝てた!…行こう?」
ニカッと笑う柊。
「「うん」」
三人は、抜け道から城を抜け出し丘に向かった。
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