「自分トコの位しっかりしなさいよ!!」
「…痛いトコついてくんなよなぁ。今それなりに凹んでるだからさぁ…」
藍は八つ当たりをしてる自覚があった。柊も自分の落ち度に自覚があった。
コンコン、と扉を叩かれる。
「失礼します。お飲み物をお持ちしました」
侍女から盆を受け取り下がらせ、自らお茶を注ぐ。
「ありがとう。…姉上、今度久しぶりにリオ兄と三人で丘に行こう?」
柊は素直に礼を言うと、目を逸らしてお願いする。
目を逸らして何かを誘う時、柊は何時も悩んでいる事があるのを藍は知っていた。
「そうだね。今晩久しぶりに城抜け出すか。な?」
藍はにかっと、笑ってみせた。
「うん。じゃぁ、22時に俺の部屋集合ね?」
「わかった。莉桜にも言っとく」
柊は、はにかんだように笑いながらでていった。
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