一方、藍…。

「…はあっ?なにコレ!?」

机に積み着れなかったと思われる書類や案件などが、器用に積み重ねられている。

「……はぁ……」

ため息と共に仕事を始めるが、3時間たっても終る気配さえなく、増えていく。

「失礼します。姉上」

扉を開けて入ってきたのは
「柊…
…シュウ・リスタイト・レイン。さて、問題です。あたしがあんたを呼び出した訳は何でしょう?」

弟である、シュウだった。
「…ふぅ…。ウチの者が問題を起こしたそうで。お怪我は?」

柊は、ため息を吐きながら答える。

「ああ、シャンが少し。後は、刺客を少し狩った」

藍は、目元を険しくして答える。

「とりあえず、座んない?」
接客用のソファーに腰掛け伸びをすると、バキボキと音がなる。

「スゲー音…」

柊はボソッと呟く。

「誰のせいだと思ってんの!あんたがほっつき歩いてるからあんたの分も溜まってんでしょうが、あたしんトコに!!つか、帰ってくんの明日じゃなかったの!?」

一気に言い終えると、立ち上がり、扉を開ける。廊下で行き交う侍女に飲み物の用意を言い付けもどってくる。

「父上の命令で開けてたんだから仕様がないじゃないじゃんか。
それに、ウチのバカたちが姉上のトコで暴れてるって報せがきたから急いで帰ってきたんだよ。
間に合わなかったけど…」

柊は気まずそうに答えていく。


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