たわいもない話を暫くすると、ソウが今日来た理由を話す。

「…さて、そろそろ本題に入りましょう。

ラン・リスタイト・レイン様並び、リオ・シュピッツ・レイン、王陛下より両名に帰界命令にございます」

きちんとした物言いをで話す。

「「御意」」

藍と莉桜は同じ様にきちんとした物言いで返す。

「ちなみに、どれくらいの期間?」

藍がソウに聞く。

「二日あれば充分」

莉桜は口を閉じ、藍が話を進める。

「えっと、今日は日付がかわって…木曜か…じゃあ、金曜の…明日の夜、そっちに帰るって父上に伝えてちょうだい」

藍がソウに向かって話す。

「畏まりました」

ソウが一礼をとる。


話はそこで一度切れる。

「母上、今日はお一人なんですか?誰か、付き人は連れて来なかったのですか?」

漸く莉桜が口を開く。莉桜の言葉にソウが口を尖らす。

「…ちゃんと連れてきたわ」

莉桜はソウを軽く睨み、

「母上、いつも父上達に言われておられるでしょう!?また、付き人も付けずに人間界に来られたのですね?父上に怒られますよ?」

懇々と話す。そう、ソウは王族の身であるにも関わらずじっと一人の付き人も付けずに人間界に遊びに出かけるので、ティーンをはじめ、レンやハクに小言を貰うのだ。

「だって、別に自分の息子や姪に会いに行くのに付き人なんて必要ないもの」

ソウは口を浚に尖らす。藍と莉桜は溜め息を一つはき、苦笑する。

「…伯母上、ほどほどにしないと伯父上にまた叱られますよ?」

藍が諦めたかの様に言う。