「ついた…久しぶりに帰ってきた気がする」

藍がボソッと言う。

「そうだろぉな…とりあえず、こいつら、お前の部屋に寝かしとく?」

莉桜は苦笑する。

「うん」


部屋をでて、藍の自室へと歩いていると、

「まあ、ラン様おかえりなさいませ。リオ様もいらっしゃいませ」

一人の女性が駆け付けてきた。

「うん。ただいま」

藍は笑みを浮かべる。

「あの、そちらの方々は…?」

目線の先には碧と結希。

「こんなとこで話すのもあれだし、あたしの部屋で話そう」

そういって、藍の自室へ向かう。

藍の自室は机と本棚、ベッドがあるだけのシンプルな部屋だ。碧と結希をベッドに寝かせると、三人は机を囲んで座る。

「あの二人は、人間界の親友。大切な人…名は、女の方が碧。男の方が結希。ここに連れてきたと言う事がどういう事かわかるよね?」

藍がサラっと告げる。しかし、纏っている雰囲気は凍り尽きそうだ。

「はい。この、シャン・クライス、命にかえてもお守りいたします」

「あいつを呼びなさい。そして、今の事を屋敷にいる全ての者に伝えなさい」

「かしこまりました」

女性は、シャンは一礼して部屋をでて行った。


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