「私が拓哉さんの愛人になって…いたっ」
お母さんの質問に対し、まともに答えようとしたのだけれど。
何故か頭を軽く叩かれてしまう。
「バカ、こんなところで何言ってるの」
「でも相手が未央ちゃんだから無理じゃんか…拓哉さん、未央ちゃんで頭いっぱいだし」
唇を尖らせ、拗ねたふりをしてみる。
小さい頃は本気で拓哉さんと結婚するんだと思っていた。
もちろん今は無理だとわかっているし、結婚というか付き合いたい相手は隣に座っている優翔である。
それすらも叶わないとなると、結構悲しいのだけれど。
今日は拓哉さんに会えるんだと思い、無理矢理自分のモチベーションを上げる。
「ふふっ」
すると、その様子を見ていた未央ちゃんが小さく笑いだした。



