何それ、不意打ちで嬉しいこと言って。
少し顔が熱くなったため、優翔の顔を見れずに俯きながら廊下を歩く。
結局手を離してくれたのは下駄箱に着いた時だった。
そして下靴に履き替えた私たちは校舎を出て、門に向かって歩く。
「あのさ、鈴華」
「……何?」
ふと優翔を見れば、眉を下げて申し訳なさそうな表情へと変わっており。
途端に不安が私を襲う。
もしかして家に帰ろうとでも言われるのだろうかと思っていたら───
「鈴華にどこ行きたいか決めてって言ったけど、やっぱり学校近くでもいい?」
「え…じゃあ家に帰るわけじゃない?」
「当たり前だよ、そんなわけない。
ごめんね、自分勝手なこと言って」
申し訳なさそうな表情をするものだから不安に思ったけれど、何だそんなことかと安心する私。



