そしてひと息つく間もなく、優翔が私の名前を呼ぶ。
「どうしたの?」
「今日は父さんたち、4人で出かけるみたい」
「そうなの?」
それは知らなかった。
私の両親と優翔の両親はとても仲が良い。
そのため4人で出かけたりすることが多いのだ。
まだ私たちが子供の時は私たちも一緒に行っていたけれど。
今は学校もあるし、何より4人のラブラブっぷりを近くで見せられたところで何も楽しくない。
だからここ最近は行かないことがほとんどである。
「朝、父さんに言われたんだ。
だからどうする?久しぶりに今日は外で食べる?」
「……っ!」
“外で”という言葉にいち早く反応してしまう私。
それはある意味デートの誘いである。



