「うん、ひとりでここまでできたら上等でしょ」
「本当?」


それが終わると、お母さんはひとりで着ても大丈夫だと言ってくれて。

安心する私。
これで今夜は頑張れそうだ。


けれど問題はもうひとつある。


浴衣なんて久しぶりに着た、と言いながら帯を解くお母さんを見つめ、私はゆっくりと口を開いた。



「あの、お母さん…」
「どうしたの?」

「お、男の人を誘うってどんな風にしたらいいの…?」


自分で聞いておきながら熱くなる顔。
親にこんなことを聞くだなんて恥ずかしいけれど。


「ほ、ほら…お母さんも昔は、その……男の人を誘うのに慣れてたんでしょ…?」

ダメだ、恥ずかしい。
罰ゲームもいいところだ。