「み、宮木さん……これ絶対に嘘ですよね?」
宮木さんは苦笑したかと思うと。
「すべて本当でございます」
簡単に認めてしまう。
そこは嘘でも否定してほしかった。
「う、そだ…」
「だから本当だよって言ってるよね?鈴華と俺は今まで数え切れないほどのキスを交わしたんだよ」
うっとりしているけれど、到底理解できない表情である。
どうしてそんなにも嬉しそうなの?
「これからは起きている鈴華にもたくさんキスしよう、それなら文句ないよね?」
「あるに決まってるでしょ!?」
「お願い鈴華、じゃないと俺死んじゃう」
「それなら勝手にくたばってろ!」
「冷たい子に育ったね」
悲しそうに眉を下げ、私の頬をしつこく突っついてくる彼。
本当は楽しんでるくせに。
そんな顔したって騙されない。



