天才、で合ってるよ。
こんなに優しい絵が描ける人、居ないもん。
「…じゃあ、決心したのか?」
「うん。」
輝は武瑠の顔をしっかり見つめる。
「僕の夢、叶えるよ。」
武瑠から聞いてた、輝の夢。
私をずっと支えてくれてた輝の夢が叶う…
輝の絵でみんなが幸せになれること。
…幸せになれた私が言うんだから間違いない。
輝は本物の天才だ。
高校を卒業して3年。
私はお父さんが働いてる会社の事務に就職した。
「あっ、鈴ちゃん!」
会社を出て美術館に向かう。
今日は展示会。
「マスコミもいっぱい来てるって〜」
「そのくらい凄いんだよ。」
私や武瑠を幸せにしてくれたみたいに。
世界中の人々の心を次々に掴んでいくその絵。
「うわあ…想像してたけど、凄いねえ…」
「本人インタビュー受けてんじゃん。」
武瑠が指さす先にインタビューを受けている天才画家。
卯月輝がそこにいた。
【佐倉鈴side END】
【卯月輝side】
「卯月さんの絵は温かいものばかりで素晴らしいです。何故このような絵を?」
「元々僕はこういう絵は描けませんでした。」
鈴と出会うまで。
僕はこういう絵は描けなかった。
絵すら描いていなかったかもしれない。
「世界の名作になった『またね。』も凄い反響でしたね。」
「そうですね。」
「あの絵からあなたの絵には幸せが込められていますね。」
またね。が僕の中で1番の作品だ。
「またね。が僕の最後の寂しい絵です。
…僕の大切な人が教えてくれたことを、絵で表現すると、今の作風になった、それだけです。」
鈴と出会わなければ、こんな絵、描けなかった。
恐らく、描く気にもなっていなかった。
鈴と視線が絡む。
「…彼女には、感謝でいっぱいです。
僕を見つけてくれて、本当に感謝しています。
…ありがとう…」
鈴のおかげで、命の大切さを学べた。
武瑠のおかげで、僕は僕のままでいられる。
「今1番楽しみなことは?」
「これから、友人と彼女の3人で打ち上げをしてくれるんです。それが楽しみで仕方ありません。」
「ーさあ!呑め!」
武瑠がコップにビールを注ぐ。
…僕そんなに呑めないんだけど…
「インタビュー最高だったぜ!」
「ありがとう」
「それにしても本当に天才絵師になっちまうなんてなあ」
信じていれば叶うんだ。
僕が夢を諦めなかったから。
叶えることができたんだ。
「輝、これからもよろしくね。」
「もちろん。」
「くあー、結婚祝いも兼ねるとかムカつくわあ」
こんなに優しい絵が描ける人、居ないもん。
「…じゃあ、決心したのか?」
「うん。」
輝は武瑠の顔をしっかり見つめる。
「僕の夢、叶えるよ。」
武瑠から聞いてた、輝の夢。
私をずっと支えてくれてた輝の夢が叶う…
輝の絵でみんなが幸せになれること。
…幸せになれた私が言うんだから間違いない。
輝は本物の天才だ。
高校を卒業して3年。
私はお父さんが働いてる会社の事務に就職した。
「あっ、鈴ちゃん!」
会社を出て美術館に向かう。
今日は展示会。
「マスコミもいっぱい来てるって〜」
「そのくらい凄いんだよ。」
私や武瑠を幸せにしてくれたみたいに。
世界中の人々の心を次々に掴んでいくその絵。
「うわあ…想像してたけど、凄いねえ…」
「本人インタビュー受けてんじゃん。」
武瑠が指さす先にインタビューを受けている天才画家。
卯月輝がそこにいた。
【佐倉鈴side END】
【卯月輝side】
「卯月さんの絵は温かいものばかりで素晴らしいです。何故このような絵を?」
「元々僕はこういう絵は描けませんでした。」
鈴と出会うまで。
僕はこういう絵は描けなかった。
絵すら描いていなかったかもしれない。
「世界の名作になった『またね。』も凄い反響でしたね。」
「そうですね。」
「あの絵からあなたの絵には幸せが込められていますね。」
またね。が僕の中で1番の作品だ。
「またね。が僕の最後の寂しい絵です。
…僕の大切な人が教えてくれたことを、絵で表現すると、今の作風になった、それだけです。」
鈴と出会わなければ、こんな絵、描けなかった。
恐らく、描く気にもなっていなかった。
鈴と視線が絡む。
「…彼女には、感謝でいっぱいです。
僕を見つけてくれて、本当に感謝しています。
…ありがとう…」
鈴のおかげで、命の大切さを学べた。
武瑠のおかげで、僕は僕のままでいられる。
「今1番楽しみなことは?」
「これから、友人と彼女の3人で打ち上げをしてくれるんです。それが楽しみで仕方ありません。」
「ーさあ!呑め!」
武瑠がコップにビールを注ぐ。
…僕そんなに呑めないんだけど…
「インタビュー最高だったぜ!」
「ありがとう」
「それにしても本当に天才絵師になっちまうなんてなあ」
信じていれば叶うんだ。
僕が夢を諦めなかったから。
叶えることができたんだ。
「輝、これからもよろしくね。」
「もちろん。」
「くあー、結婚祝いも兼ねるとかムカつくわあ」



