雫「菱元先生、ドライヤー
ありがとうございました。
助かりました。」

菱元「もういいの?
まだ濡れてるわよ?」

雫「帰るだけなんで平気です。」

菱元「そう。」

保健室を出た私はサッカー部の
グラウンドへと戻る。
いつもはそこにいるはずの
鏑木先輩の姿がなかった。

雫「真名井さん、洗剤
ありがとうございました。」

真名井「汚れ落ちた?」

雫「ええ、もうすっかり。
今日は鏑木先輩はお休みですか?」

真名井「体調悪いから帰るって。」

雫「そうですか。
梶谷先輩もお休みですか?」

真名井「あの日以来、ずっとね。」