「やべっ!」

慌てた様子のその人たちは
私の顔を見ると走って
逃げて行った。

そりゃあそうか。
ある意味、私は有名人。
先輩にチクられるとでも
思われたんだろうと思ったけど
違ったみたいだ。

私の背後から現れたその人は
自販機にお金を入れる。

私はレバーを回し、それを止めた。

瀬那「何すんだよ。」

雫「先輩の分、買ってあります。
お茶とスポーツドリンク
どっちがいいですか?」

瀬那「いらん。自分で買う。」

雫「2本も飲めませんから。
捨てちゃいますよ?
もったいないですよ?」