そんな私を放っておかない人が
1人いる。いつでも私を救ってくれた
ヒーローみたいな人だ。
私が家に帰るより前に
その人は家の前にいた。
匡貴「どんだけ待たせんだよ。」
雫「匡貴...。」
匡貴は当たり前のように
家の中に入ると
お父さんとお母さんに挨拶をした。
とても、印象の良い挨拶だ。
いつもは笑顔を見せない
両親も匡貴にだけは笑顔を見せる。
いとこだからとかは関係なく
匡貴は人を笑顔にさせる天才だ。
私の部屋に入った匡貴は
1枚のCDを手に取る。
両親の喧嘩を聞きたくなくて
意地のように買い揃えた
大量のCDの中から匡貴
お気に入りのCDを流し始めた。



